鈴木市長に意見書を提出しました①

9日午後、浜松市子ども育成条例について考える市民の会は、鈴木康友市長に「浜松市子ども育成条例案に対する意見書」を提出しました。意見書と合わせて、パブリック・コメントへの参加を呼びかけて集まった意見82件分(コピー)を届けました。

鈴木市長に意見書を提出しました①


「浜松市子ども育成条例案」に対する意見書

これまで私たちは、鈴木市長の掲げる「こども第一主義」という理念に共感し、期待してきました。しかし、この度公表された「浜松市子ども育成条例案」を目にして、私たちの期待は落胆と失望に変わっています。そればかりか、浜松の子どもの将来に不安や危機感を抱く市民も少なくありません。

公表された条例案は、健全育成を強調するあまり、子どもの多様性や子どもの抱えるさまざまな問題に対する配慮を欠いています。また、子どもの権利を認める規定なしに、一方的に子どもの役割を宣言しているため、極めて威圧的な印象の条例となっています。次世代育成支援施策の根拠条例としてこの条例を見ても、国の次世代育成支援対策推進法に既に示されている内容が繰り返されているだけであり、浜松市が子育て支援施策を展開をしていく上で、これが有効性のある条例だとはとても思えません。

子どもはかけがえのない存在であり、まさに社会の「宝」です(ちなみに「未来の宝」であるだけでなく、「過去」も「現在」も常に宝です)。子どもを育成支援することは大人の責任であり、地域のさまざまな主体が理念や方向性を共有して、これに取り組むことが必要です。
しかし、残念なことに、公表された条例案は、地域の主体、特に保護者や子どもに関わる人たちが共感できるような内容ではありません。これでは、せっかく条例が制定されても、この条例を大切に思う市民は少なく、条例が形骸化するのは時間の問題です。
本来、条例は自治体の基本的な法令として、市民生活に大きな影響を与えるものです。特に子どもの問題は、多くの市民が強い関心を持っています。条例の制定をいたずらに急ぐのではなく、時間をかけて市民との対話を重ね、多くの浜松市民が誇りに思うことのできるような条例をめざすべきではないでしょうか。


そこで、私たちは以下の3点を市長に求めます。

(1)この条例案を、よりよい条例にしたいという意見や疑問を抱く意見など様々な市民の意見がある(別紙1を参照)。そのため、この条例案の問題点(別紙2、3を参照)を把握して頂きたい。
(2)平成21年4月の条例の制定を延期した上で、市民との十分な意見交換と慎重な検討を経て、条例案の問題点を修正して頂きたい。特に、条例案に対して、子ども達が自分自身で考えて、意見が出せるようにして頂きたい(別紙4に示すように、子ども達もこの条例に対していろいろな意見や感想を持っています)。
(3)本意見書に対して、11月9日までに書面にて回答して頂きたい。

市長が掲げてきた「こども第一主義」とは、子どもに対する愛情と理解に溢れるとともに、子どもの育成支援ための地域の取り組みを行政が積極的に先導していこうという気概に満ちたものだと私たちは信じています。
浜松における真の「こども第一主義」の実現に向けてこの条例が有効なものとなるよう、市長及び浜松市の真摯かつ勇気ある対応を強く希求いたします。

賛同者
青木洋子 池谷雅子 伊藤二三 井ノ上美津恵 大塚祐子 大野木龍太郎(浜松学院大学) 大平滋(立正大学) 大山浩司 門野倍美 喜多明人(早稲田大学)
倉橋由美子 齋藤美恵子 佐藤文恵 清水昭子 島村博夫 須部貴代 戸田静江  長坂輝夫 新見正子 西村美佳孝 野島宏幸 服部浩子 牧絵美子 光部充代
村松良子(五十音順)

賛同団体
アクティブ NPO法人ドリームフィールド 親たちのエンパワーメントフォーラム実行委員会 浜松市学童保育連絡協議会 子ども育ちレスキューネット 静岡犬猫ネットワーク 静岡コンチネンス学習会 浜松NPOネットワークセンター 浜松登校拒否親の会 フリースクール空(五十音順)

【連絡先】浜松市子ども育成条例案について考える市民の会
Tel/Fax:053-431-2550
E-mail:kangaeru@breeze.biglobe.ne.jp

(別紙1)「浜松市子ども育成条例案」に対する市民の意見
(別紙2)「浜松市子ども育成条例案」の問題点
(別紙3)「浜松市子ども育成条例案」に対する有識者のコメント
(別紙4)「浜松市子ども育成条例案」に対する子どもの意見・感想

☆別紙については、順次ブログに掲載していきます。



意見書への回答
意見書への回答(2009-10-28 13:07)

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